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プロジェクト2
2003.1.30
生ゴミを資源に変えよ、そしてまちに大きな変化を呼び込め
札幌の町から生ゴミをなくせ・最高の堆肥で農業を再生せよ
  北海道 (株)K&K代表取締役社長 石川文雄氏、札幌グランドホテルサービス(株)専務取締役 佐々木豊氏
集める人と連携を取れ・美化された町に臭い無し
  茨城県 取手市長 大橋幸雄氏、NPO法人 NPO緑の会 理事長 恒川敏江氏
集めて集めて商品化せよ・そして町の財政に大きく貢献せよ
  岡山県 船穂町長 土井博義氏、(財)船穂町農業公社 局長 狩山恭三氏
<コーディネーター> NPO法人 有機農産物普及・堆肥化推進協会 事務局長 会田節子氏
 


会田 私どもの活動は、「生ゴミはもう燃やさない」、「安全・安心な、おいしい有機農産物を食べよう」という2つの運動で、これを全国に広げたいということで、ちょうど10年になりました。会場を出た所に、私どもの書籍も置かせていただいております。
 今日は「生ゴミを資源に変えよ、そしてまちに大きな変化を呼び込め」という、壮大なタイトルを頂戴しておりますが、最初に、生ゴミの問題点を、少し整理してみたいと思います。


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 日本のゴミ行政はご存知の通り、集めて、燃やして、埋める、というものです。日本中で出る生ゴミは、今だいたい、2千万トンと言われています。この内、家庭から出る生ゴミは1千万トン、約半分を占めます。この1千万トンという数字は、日本の年間のお米の生産量に匹敵するというもので、その膨大な生ゴミが、日々排出されています。80パーセントから90パーセントが水分という生ゴミが、ダイオキシンの不安を抱えながら、燃やされているというわけです。すぐに腐敗し、臭くて汚い生ゴミを、どう資源化したらいいのだろうかと、多くの自治体や、企業は悩んでいます。資源化に取り組んでいるのは、本当にわずかな自治体で、大変高いハードルがあるわけですが、これを分かった上で、資源化に積極的に取り組んでいる、自治体や企業の例を、今日はご紹介させていただきます。
 その前に、世界各国では、どんな取り組みがされているのかをご覧ください。



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 お隣、韓国では、2005年以降、生ゴミの埋め立てを全面禁止する、ということを国家目標で決めました。また97年以降、景気の後退から、国内でえさを調達することを決めました。これは食料自給率の向上と、自国の農業を保護する、という政府の農業政策が、根底にあるわけです。98年に政府は、「生ゴミ資源化基本計画」を立て、2002年までに、50パーセントの生ゴミをリサイクルする、という壮大な展望を立てたわけですが、なんと実際には一年早く、計画を達成しました。なぜそんなことが出来たのかというと、日本と根本的に違うところは、ソウルやプサンという500万、300万都市からまず、先行して進めたということが背景にあると思います。
 それでは最初に北海道のNPO地球環境共生ネットワーク運営委員、株式会社K&K代表取締役社長の石川文雄さまと、札幌グランドホテルサービス専務取締役の佐々木豊さまから、テーマは「札幌の町から生ゴミをなくせ・最高の堆肥で農業を再生せよ」ということでお話いただきます。よろしくお願いします。

石川 ご紹介いただきました、石川でございます。大変重いテーマですが、札幌の町から生ゴミをなくせ・最高の堆肥で北海道の農業を再生したい、という思いで、約3年半、グランドホテルさんの協力を得て、共にやってまいりました。始めにその概略の流れをご説明したいと思います。


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 生ゴミの先進事例である、船穂町さん、その他を参考にさせていただきまして、私どもは、ホテルや、食品関連企業から大量に出る生ゴミを、EM技術を使って、1つの簡略な堆肥化システムを作ろうと考えました。地域ぐるみ、町ぐるみでできる、循環型農業の方法を、比嘉先生のご指導を受けながら、株式会社K&Kで開発し、そのお話をグランドホテルさんに持っていきました。佐々木専務さんはその当時、グランドホテルの施設部長で、たまたま思いが一致しました。社内では大変苦労されたようですが、それを取り入れ、提携し始めて3年半経ちます。
 まずグランドホテルでは、全館の生ゴミを発酵肥料・飼料の原料として、全部完全にリサイクルしています。それら発酵乾燥資材を、こんどはK&Kの有機肥料センターへ持っていき、ここで再度EMを入れて、発酵肥料・発酵飼料・発酵促進剤などの、種菌的なものを作っています。この発酵促進剤を利用して、生ゴミの乾燥資材とともに、ここで生ゴミの堆肥化をしています。
 さらにこの発酵飼料を家畜に少量与え、糞尿の堆肥化もしている。このセンターで出来た堆肥は、農家へ持っていき、こだわりの有機農業を実践しているということです。出来た作物は、食品関連企業、主にグランドホテルさんに流通し、トータルしてひとつの循環が出来ているということです。
 この3年間、いろいろな問題がありましたが、グランドホテルさんと創意工夫を重ねて、全体のグレードを上げてきたつもりです。私どもはEM技術を活用して、資源循環型の農業を実践することで、食と農の善循環を確立したいと思っています。またそれを、北海道から全国に発信していきたいという思いで、進めているところです。ホテルでの詳細については、佐々木専務さんからご説明いただきたいと思います。

佐々木 ただいまご紹介いただきました、札幌グランドホテルサービスの佐々木でございます。私の方からは、札幌グランドホテルが、このリサイクルをしてきた経緯、目的そして現状などについてお話したいと思います。


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 その昔、ホテルの生ゴミは、養豚業者さんが引き取ってくれていましたが、80年代後半になってからは、引き取られなくなり、ホテルが自分で処分を余儀なくされました。そうしたことで、生ゴミの保管に対する安全衛生の問題が出てきました。当時は一般ゴミについても、減量化を推進していましたので、生ゴミについては、なんとか資源化して、生産されてくる有機農産物を、ホテルのお客様に提供し、そして安心と安全を付加した形で、喜んでいただきたい。これをホテルのホスピタリティとして、研究のコンセプトにしながら考えていたところに、石川社長と出会いました。そしてこの事業を、平成11年の9月に立ち上げ、現在に至ります。
 ホテルから発生したゴミは、各セクションで、生ゴミとそうでないものに厳正に分別され、貯留庫にためておきます。そしてたまった生ゴミを、夜間電力を使い、夜の間に乾燥させるということです。その間貯留庫から、乾燥による蒸気によって悪臭が発生してしまっては、ホテルとしては大変困るので、これは非常に大きな問題でした。その対策として、ノズルスプレーをつけ、EM菌を1時間に1回ずつ噴霧するようにしました。その結果、悪臭に対する苦情もまったくなく、当初の目的が達成されたと、私どもは認識しているわけです。


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 グランドホテルから発生する生ゴミは、調理場から出る調理くず、レストランから出る残飯、またベーカリーからの売れ残りもあります。そして調理場から、揚げ物やてんぷら油の食用廃油、これもホテルの食品廃棄物、と捉えています。生ゴミの発生量は、年間300トンになりまして、このシステムによって、乾燥させて70トンほどに減量しています。食用廃油は年間5万リットルくらい発生しますが、これは私ども独自で開発した、食用廃油混成装置を使い、ホテル全館のエネルギーの熱源として、回収しています。



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 1万5千円というコストは、ホテルで生ゴミを乾燥しているランニング費用、工場で有機肥料を作っているランニング費用と、イニシャルも合わせたトータルの費用です。
 2万2千円というのは、札幌市の1トンあたりのゴミ処理費用です。しかし札幌市の場合は、比重0.25以上のものについては重量引き取りで、それ以外についてはボリューム引き取りとなっていますので、比べるのは少し無理がありますが、一応重量あたりでは、これだけの差があるということです。したがって、焼却埋め立てによる環境の汚染や、ホテルの衛生管理の問題もありましたが、これらが生ゴミの回収によって、改善されるということです。



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 そういうことで、私どものところから生ゴミが乾燥されるのですが、乾燥した生ゴミは、水分12〜3パーセントの製品となって、このコンテナに運ばれて次の工場に行くわけです。

石川 ホテルから出た乾燥有機物が、K&Kの堆肥化センターに来ます。ここでその乾燥した生ゴミを主原料にし、副資材を混ぜて、ここにEMを入れて発酵熟成し、発酵肥料・発酵飼料・発酵促進剤を作っています。そしてその発酵促進剤を、生ゴミの乾燥資材に約1パーセントくらい入れ、さらに活性液を0.2〜3パーセントかけて、ここに混ぜながら、積み置きするだけなんです。ということで、2〜3ヶ月で発酵堆肥ができます。
 ではなぜここでEMなのか、ということをお話したいと思います。ご存知の通り、生ゴミというのは食品残渣です。我々が食べた残りですが、これは重要な資源なんです。ところが現在は、ゴミにしてしまっている。この中には、農薬・化学物質・防腐剤・着色剤・塩分などが濃縮されて入っているので、生ゴミはもうダメだと思われています。事実そういう点もあると思います。
 しかしEM技術は、それらの処理ができる。そして最後には良いものが出来るということです。これには4つのポイントがあると思うんです。まずEMといのは、絶対安全だということです。2つ目は悪臭を抑え、消してくれる。3つ目は有害物質を無害化してくれる。4つ目は出来た堆肥が、発酵食品と同じように、エネルギーを放出しないで、非常に養分のある肥料・堆肥・えさとなる。そういうところが、今までのものと全然違うということ。だからEMが非常に良いということで、取り入れているわけです。


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 現在は、約30軒の農家で、35ヘクタールくらいで、この堆肥が使われています。お米は42トン、野菜は120トンくらい作られています。それらが、グランドホテルを中心に行っているということです。70トンの乾燥生ゴミから、年間200トンの肥料を生産しています。
 現在JR札幌駅で、38階建ての再開発ビルが建っていますが、そこでもこの3月から導入されます。ここの約450トンくらいの生ゴミが、追加されて出てきます。



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 グランドホテルのほかにも、皆さんおなじみの、東京青山の紀ノ国屋ですが、紀ノ国屋全店に有機JASのホワイトアスパラを出しています。また首都圏生協にも出しております。
 現在33軒の農家と酪農家25軒があります。EM全体としては、北海道には、まだまだたくさんの農家がありますが、こういう取り組みをしていって、この輪を広げていきたいと考えています。




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佐々木 このリサイクルというのは、消費するというのも非常に大切です。消費がなければ循環しないというわけです。ホテル側も、率先してこの商品を使用しています。
この写真はレストランのカレーバイキングに使用されている場面です。お米も、グランドホテルでは50パーセントくらい消費されています。この消費量を拡大させて、リサイクル事業がますます発展していくことを、祈ってやまないところでございます。ご清聴ありがとうございました。

会田 ありがとうございました。それでは引き続き、茨城県取手市長の大橋幸雄さまと、NPO緑の会理事長の恒川敏江さまより、「集める人と連携を取れ・美化された町に臭い無し」というテーマでお話いただきます。よろしくお願いいたします。



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大橋 ご紹介いただきました、茨城県取手市長の大橋幸雄でございます。今日は大勢の皆さんがご参加いただきまして、誠にありがとうございます。
 私の方からは、EMとのどのような出会いがあったのか、ということからお話をしたいと思います。今、生産調整ということで、減反政策が進められております。これはそもそも戦後の、増産、増産の中で、思いがけなく昭和41年ごろから、減反というのが打ち出されたわけでございます。私は、私なりのレジスタンスといいましょうか、こうした大事な農業の中で、お米を作るなというのは、いささか無理があると思い、一部に市民農園を開園しました。近くに都市整備公団の団地などもありましたから、大勢いらっしゃった。その中に、とても熱心な方がおられました。当時のその取り組みの中で、EM菌との出会いがありました。さらに、比嘉先生が2度、3度と私の方においでくださいました。当時は、EMのお話もまだごく少数であり、比嘉先生についても当然認識はなかったわけであります。
 思いもよらぬ出会いの中で、EMに対する取り組みが始まりました。私自身も農業一筋、米作りでやってきました。今では全国どこでも、乗用の、りっぱな田植え機械が使用されていますが、そもそも私が全国で始めて、手押しの一条植えの田植え機を始めたわけであります。お隣の我孫子市の、農田研究所の皆さんとの協力ということでした。
 良い土作りをすることで、健康を維持できる、そうしたものが地域の大きな発展に寄与できるだろうと、こんな思いの中で何年か経過し、今度は恒川さんとの出会いがありました。きっかけはぼかしでした。また不思議な出会いでありまして、この有用微生物群というのは、思いもよらぬ人と人との繋がりによって、本当に良い形のものが発展するんだな、そんなことを感じながら、今日にきております。
 私が平成7年に取手市長になりまして、すぐに「つつじ園」という重度障害者の皆さんの施設を造りました。かなりりっぱなもので、利根川を見渡せる環境の良い所にあります。ここの園生のみなさんが、このぼかし作りを始めてくださったんです。もちろん恒川さんを始め、多くのボランティアの方々のご協力をいただいたわけですが、園生の皆さんは月に約500キロのぼかしを作ってくださっている。そして恒川さんご夫妻を始めとする、極めて熱心な方々が、夜中に2トントラックで、それぞれの地域を走り回って生ゴミ・残飯を集めて、堆肥化している。涙ぐましいような、人として頭の下がる思いでございます。これは非常に好評です。そしてこの生ゴミの堆肥と併せて、枝葉を堆肥化する取り組みも、同時進行でやっております。その枝葉の方も、粉砕したものと、生ゴミが良い形に堆肥化され、非常に好評で、土作りにはげんでいます。
 人間の本来の宝は、健康であることはいうまでもございません。行政にしてみれば、1人あたりの医療費が、全国平均約67万円かかっていますから、これは大変なことです。全国的には、31兆円におよぶ医療費ということになります。こうしたものの削減を図ると共に、寝たきりゼロを目指し、EMとの良い横の連携を図っております。縦割りの行政を、横の連携の中で、医療と福祉と健康と、そして大きくプラスアルファのEMというものを、これからさらに大きく発展させていきたいと考えています。
 平成15年は、構想を実施する段階ということで、3月いっぱいまでには下水道のヘドロの堆肥化も、4月、5月ごろまでにはヘドロの肥料化と併せて、そこにまたEMによる生ゴミの組み合わせ、という具体的なものも考えております。ごく自然な形で、大きな課題である、資源循環環境社会に向かって、力強く進めてまいりたいと思っております。
 比嘉先生との出会いの中で、思いがけなく貴重な、こうした地域作りを進めることができたんです。
 なぜ、こうしたEMによる堆肥作りが必要か、というのは申し上げるまでもありません。土が病んでいる、母なる大地と言われながらも、大きな病魔に侵されている。それは良質な有機質の補給が、不十分だからです。その良質な有機質の補給こそが、このEMが果たしている大きな役割になるわけですね。そしてそこに人間の毛細血管と同じように作物の毛細根が、深く入っていきます。その結果、ちょっとした日照りや水不足になっても、健全な作物が育つようになる。微量でも、十分に吸収できる。健康な土作りから、健康な生鮮野菜、お米が出来るわけです。そうした、貴重なミネラルを含んだ農作物が、国民に供給され、またお互い自身もそれを食べることによって、本来の健康が維持される。
 そうした良いものが、どうしてもっと全国的に普及できないのか。やはりきっかけを作るためには、「なぜを問う」という言葉が法華経にもありますように、自らに本質的なものを問いかける、ということ。またヒルティの「幸福論」のように、一歩そこで踏み出す、ということでありましょう。どうぞよろしくお願いいたします。ご清聴ありがとうございました。

恒川 NPO緑の会の恒川です。よろしくお願いします。平成6年からの私たちの活動は、8年目の平成13年、取手市のモデル事業に決めていただきました。その時比嘉先生が「成功するまで続ければ失敗はないよ」とよくおっしゃってくださるんですが、まだ今はモデル事業なので、これを3万世帯の一般市民に広めていただくまでは、まだまだこれからです。しかしモデル事業に決めていただいただけでもありがたく思っています。夜回収する時も、市長さんを始め、他の方々が一緒に回ってくれました。これは担当の方のご理解と、多くの方のご協力と、それから会員の一人ひとりの献身的な活動があって、今日まで続いてこれたと、本当にいつも思っております。
 現在750世帯の家庭ごみの回収、堆肥化をしているわけですが、その特徴からお話させていただきます。
 私たちの活動の特徴は3つあります。1つはボランティア活動が成長して、市のモデル事業に取り上げていただいたということです。2つ目は、堆肥化の方法として、いつでもどこでも、だれでも応用可能な、わかりやすい方法、当然経費も安く、自然にまかせて出来る方法を目指したことです。3つ目は、施設にぼかし作りを担当していただいていること。市立の「つつじ園」という施設の園生の皆さんが、一生懸命作ってくれています。また、指導員の先生も一生懸命です。それから人力をシルバー人材センターの方々に担当していただいて、この方々も、ただお仕事に来ているんではなく、こうしたらいいんじゃないか、ああしたら、と、本当に我が事のように、一生懸命やっていただいています。そしてNPOが全体をまとめて、市のモデル事業を、堆肥化を進めていく。この3つが私たちの活動の特徴だと思います。
 そして将来的には、市3万世帯に広がってほしいと思いますが、それには3つ課題があると思っています。1つ目は、いかに一般市民の方に、生ゴミ分別のご理解をいただくか、これが一番の鍵だと思います。それから回収から堆肥化までのシステムを、更に改良し、完成させることだと思います。そして3つ目は、出来上がった堆肥が、農産物となって帰ってくる、というシステム作りだと思っています。まずは、市民の皆さんの理解をいただく、このことに更に力を注いでいきたいと思っています。それでは私たちの活動を、スライドで説明させていただきます。


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 シルバー人材センターの方が、トラックで生ゴミを回収します。そしてこのペール(箱)の中にぼかしで処理してある生ゴミが入っています。



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 土に入ると分解する、生分解性のプラスチックの袋に入った生ゴミを、ベルトコンベアで上げて粉砕機にかけます。粉砕されたものは、このワイヤーパレットといいますが、この中に入ります。ここで水分調整に、副資材を入れています。



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 そして重ねて、ハウスの中で、30日から40日間、発酵・乾燥させます。



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 そして出来上がったものをふるいにかけて、袋詰めをします。一部、「もどし堆肥」と言っておりますが、水分調整に使う部分もあります。さらに1ヶ月くらい熟成させるんですが、今、熟成が間に合わず、在庫ゼロという状況です。



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 これが全体のフローチャートですが、トラックで回収してきます。ベルトコンベアで上げて粉砕します。粉砕されたものに水分調整剤を混ぜてワイヤーボックスに入れます。これをハウスの中で発酵・乾燥させます。そして乾燥したものをふるい器にかけて袋詰めします。
 特徴は、EM自動噴霧装置です。1時間に1回、EMの活性液を噴霧します。タイマーで自動的に、ハウスの中の端から端まで、全体に霧状で噴霧します。そのおかげで、見学にこられたたくさんの皆さんが「臭いがほとんどない」とおっしゃってくださいます。この自動噴霧装置は、大変ぐれものだと思っています。
 この活動には、本当に多くの方々のご指導、ご協力のおかげでできているということを、本当にありがたく、心から感謝しております。

会田 ありがとうございました。それでは岡山県船穂町長の土井博義さまと、財団法人船穂町農業公社局長の狩山恭三さま、そしてシルバー人材センターチーフの白神 多喜夫さまより、お話をお願いいたします。テーマは「集めて集めて商品化せよ・そして町の財政に大きく貢献せよ」です。お願いします。

土井 岡山県船穂町からまいりました、町長の土井でございます。今日は行政の立場から、その活動の動機などからお話したいと思います。


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 船穂町で生ゴミを堆肥にする、という企画をしてから、今年で8年目です。狩山さんは、この企画の当初から、苦労を共にした、農業公社の局長であります。白神 多喜夫さんは、堆肥センターの現場チーフで、8人のメンバーを取り仕切っています。「若い町長は、年寄りに臭い生ゴミを運ばせる」と言ってえらいしかられましたけど……(笑)愛称タキさんでございます。
 実は行政で生ゴミを始めた、もともとの動機は、10年前の選挙の講演活動の中で、夏場のゴミステーションの臭いがたまらない、という住民の苦情からでした。その不燃の埋立地は、実際管理がずさんで、その中には可燃ごみや生ゴミが混入し、夏場には蚊やハエが異常発生したり、野鼠も異常発生する、という埋立地問題を、なんとかしてくれという大きな住民の声がありました。100日間の講演活動の結果、無事初当選をさせていただいて、平成6年、徹底的に、町の予算と財政について、勉強させていただきました。
 その結果、ゴミを燃やして使う予算が、人口8千に満たない町で、1億近くあるということが分かりました。なんの補助もありません。これからは中央集権型の社会から、地方分権型の社会になって、どんどん行政事業費も削減される傾向にある時代にです。このままでは間違いをやりかねないということで、企画し、実現して、運転をするまで、15ヶ月でやり上げましたのが、この生ゴミ堆肥センターでございます。
 2300世帯の生ゴミの内、目標は半分の1千世帯ですが、現在700世帯のご協力をいただいて、300トン集めることができました。これを燃やすと1千万円の焼却経費がかかります。しかし13年度の決算によると、380万円の推進費を農業公社に支払うだけで、あとは出来た製品を売って、トータルで1600万円の事業費を稼いでいる。その現場を仕切っているのが、このシルバーセンターのタキさんでございます。
 その結果、行政事業費の削減につながると同時に、高齢者の方の生きがい対策になる。実は婦人会のおばちゃんおねえちゃんたちが、私たちも参加しようということで、2年前から、町民環境美化運動というのを始めました。この農業公社で、ぼかしを作るときに培養するEMを、婦人会のおばちゃんたちに、1リットル100円で分けています。家庭の環境資材として使うことによって、ペットの悪臭がなくなったとか、お風呂に入れると、心なしか肌がつるつるしてきたいうことで今、婦人を中心とした、町民環境美化運動が、広く根を張りつつあります。
 こんどは小学校の給食センターに、農薬づくめの野菜を食べることはないじゃないかということで、おじいちゃんおばあちゃんたちに、この生ゴミで出来た堆肥で無農薬野菜を作ってもらっています。3年前から、給食米を完全EM米にしていますが、今年からは野菜もやろうということで、農業少年団も、自然発生的にできたり、だんだん環境・食生活・地域のコミュニティー活動という輪が、広がりつつあります。
 町の財政を預かる私としては、これを契機に今度は、し尿や汚泥の利用も考えています。いろんな課題があります。今までの、中央集権型の役場行政というのは、どうしても国や県に対して論争ができないというか、「そういうものはしちゃいかん」、とまでは言いませんが、補助はしないなど、いろんな制約条件があります。裁判もされ、その中には、堆肥として認証が出来ないんじゃないかという学会の方もいらっしゃいました。役場は堆肥を作ることが目的ではありません。ゴミすて場の悪臭対策であったり、不燃の埋立地の問題解決だったり、高齢者の生きがい対策なんです。結果副次的には、堆肥として買ってくれる人がいるからなんですが。今現在、10キロ袋750円という小売価格で出ております。生産原価は615円です。
 以前、現場には最高で83歳の方がおられました。タキさんは、8年前は毎月心筋梗塞の検診に行ってたんですよ。しかし今は、年に1回でいいと。今はこのような色艶で、元気でがんばっております。
 これからまさに、急激な速さで分権社会が始まる、と同時に行政事業費も削減、縮減、が求められている時代です。我々一般生活の、環境福祉に関しては、このEM活動によって、どんどん行政事業費を下げ、さらに横の広がりのネットワークと、住民の結びつきが、結果として明るい、連帯感あふれた地域社会が出来る、という実証ができたのではないかと思っております。

会田 ありがとうございました。いままでのお話を、私の方からまとめさせていただきます。生ゴミの資源化は、たくさんのポイントがあると思います。


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 1つは臭いをできるだけ抑えるようにすること。2つには、EMぼかしをかけて、一次処理をきちんとして、腐敗をさせないということ。3つ目は、分別を徹底して、異物が入らないようにするということ。4つには、生産者がほしがるような、農業利用できるような堆肥を作っていく、ということだと思います。



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 これらを成し遂げていく上でのキーワードは何でしょうか?1つには、生ゴミは燃やさない、生ゴミは資源であり、宝だということについての、強い決意です。循環させていくという決意。これがないと、何か困難なことに出会ったら、すぐにまた燃やしてしまうという方向に行ってしまいます。迷わないためにも、強い決意がいると思います。
 各地に、先進的な事例が広がってきていますが、ここから学んでいく姿勢、そしてやらないでいてはダメです。やっぱりやってみるという行動力、そして「継続は力なり」です。へこたれずに、とにかくやっていくことが大切だと思っております。これらをやっていく上での一番大切なことは取手で示されたように、市民と自治体の協同だと思います。自治体だけが走っても、市民だけが走ってもダメ、両方が協同するということが、大前提ではないでしょうか。そういった中で、この生ゴミの堆肥化は、一石二鳥三鳥とよく言いますが、一石13鳥、14鳥にもなるんではなかろうかと思っています。ゴミは減るし、ダイオキシンの発生を防げるし、安全でおいしい有機農産物を食べることができるし、食や環境のことを考えていく、そういった学校教育を進めていくことも出来るし、最終的には、日本の食糧の自給率を、向上させていくことにもつながると思っています。
 今日お集まりの皆さま、EMにめぐり合った、せっかくのこのチャンスを生かして、それぞれの持ち場で、是非とも実践を積み重ねていってくださるよう、心からお願いしまして、この分科会を終わらせていただきます。ありがとうございました。



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